99%の人が知らないプロテインの真実
こんにちは!
今回はプロテインについてです。
目次
- タンパク質の「量」について
- タンパク質の「質」について
- タンパク質の「摂取タイミング」について
- タンパク質の「量」についてのまとめ
- タンパク質の「質」についてのまとめ
- タンパク質の「摂取タイミング」についてのまとめ
あなたは、競技パフォーマンスを上げるために一生懸命トレーニングをすると思います。
一生懸命トレーニングしているあなたは、おそらくタンパク質をプロテインから摂取していると思います。
タンパク質は大切です!
タンパク質をプロテインで摂取することはいいと思います!
しかし、ただプロテインを飲んでいればいいというわけではありません。
ただ単純にプロテインをガブガブ飲めばいいというわけではありません。
プロテインを死ぬほど飲んでも、筋肉が大きくなったり、筋力がついたりするわけではありません!
(筋肉が大きくなることを専門用語で「筋肥大」といいます。)
それは、プロテインは「量」も大切ですが、「質」と「摂取タイミング」も大切だからです。
したがって、プロテインの「量」、「質」、「摂取タイミング」の3つの要素についてそれぞれ説明していきたいと思います。
タンパク質の「量」について
実は、1日に必要なタンパク質量は食事から十分摂れるのです。
これは、国際オリンピック委員会や国際陸上競技連盟からも「1日に必要なタンパク質量は食事から摂れる」と公式に述べています。
1日に必要なタンパク質量は、体重1kg当たり1.4~1.7gです。
例えば、体重60kgの人の場合、1日あたりのタンパク質量は 60kg × 1.4g = 84g ということになります。
ちなみに、
ごはん・納豆・生卵・シャケの切り身 → 20~30gくらい
市販の弁当 → 20~40gくらい
のタンパク質が摂れます。
では、なぜ1日に体重1kg当たり1.4~1.7gなのか?
それは、筋トレして1日に体重1kg当たり1.4~1.7gのタンパク質を摂取すると筋肥大や筋力増強に効果的という研究があるからです。
一方、1日に体重1kg当たり1.7g以上のタンパク質を摂る必要はないです。
理由は、筋トレして1日に体重1kg当たり1.7g以上のタンパク質を摂っても、筋肥大や筋力増強に効果があるという証拠がないからです。
さらに、タンパク質の摂り過ぎは、腎臓にものすごい負担がかかります。
ある研究では、1日に体重1kg当たり2.0gのタンパク質を摂ると腎機能障害のリスクが増加するという結果が出ています。
ですので、タンパク質をただ単に多く摂ればいいってわけではありません。
プロテインは無駄ですよ!っていう日本で行われた研究を一応紹介しておきます。
2013年に自転車競技アスリート17名を対象に、食事に加えてプロテインの摂取が筋肥大や筋力増強などのトレーニング効果を高められるかどうかを検証した研究です。
結果は、食事から十分な量のタンパク質を摂っていれば、プロテインを摂取しても筋肥大や筋力増強が起こることはないことが分かりました。
つまり、ちゃんとご飯を食べていれば、プロテインを飲んでも無駄なだけで1ミリも効果がないっていうことです。
逆に、朝飯抜いたり、おにぎりだけだったりと、ちゃんとご飯を食べていない人は、プロテインを飲んだ方がいいということになります。
タンパク質の「質」について
タンパク質は質も大切です。
なぜ質も大切なのか?
質が良いタンパク質は、質が悪いタンパク質に比べて体内で効率よくタンパク質を作ることができるからです。
では、質の良いタンパク質とは?
簡単にいうと、「バランス良くアミノ酸が含まれているたんぱく質」のことを質の良いタンパク質(良質なタンパク質)といいます。
難しくいうと、「人間の体内で作ることができないアミノ酸(必須アミノ酸)の量と比率が、人間が必要とするものに近い」タンパク質です。
良質なたんぱく質を含む食品は、肉、魚、牛乳、乳製品、卵、大豆、大豆製品などです。
逆に、良質ではないタンパク質は、米や麦である穀類、野菜などです。
これらの食品は、アミノ酸のバランスがよくないです。
体内で効率よくタンパク質を作るために、タンパク質はできるだけ良質なタンパク質を摂りましょう。
良質なタンパク質から作られているプロテインを下の表にまとめました。
タンパク質の「摂取タイミング」について
タンパク質の摂取タイミングは「筋トレ直後」と「寝る前」、そして「補足説明」の3つ説明していきます。
筋トレ直後
タンパク質は、筋トレ直後に20gのタンパク質を糖質と一緒に摂ると良いといわれています。
なぜか?
筋トレをすると筋肉は傷つきます。
この傷を治すために、筋トレ直後は筋肉でタンパク質を作る働き(専門用語で筋タンパク合成といいます)が高まります。
この筋肉でタンパク質を作る働きが高まっている時に、筋肉の傷を治す材料であるタンパク質を摂取すると、効率よく筋肉でタンパク質を作ることができるのです。
この時、20gのタンパク質を摂取すると最も効率よく筋肉でタンパク質を作ることができます。
そして、20gのタンパク質と一緒に糖質も摂取する理由は、摂取した糖質によって膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが、タンパク質を作る働きを高めるからです。
だから、筋トレ直後に20gのタンパク質と一緒に糖質も摂取した方が良いのです。
ここでもう一つ、タンパク質を筋トレ直後にできるだけ早めに摂ると良いといわれている理由があります。
それは、筋トレ直後にタンパク質を摂取した方が、筋トレして2時間後にタンパク質を摂取するよりも筋肥大と筋力増強をより高めたという研究結果があるからです。
補足ですが、タンパク質の摂取は、筋トレ直前の方が良いか?筋トレ直後の方が良いか?それとも両方が良いか?ということが今も議論されています。
これは、まだ明確な答えが出ていません。
今のところ、トレーニング直後が良いと言われていますが、私は直前と直後の両方でも良いと思います。
理由は、直前と直後に摂取した方が筋肉の疲労が軽減されるという研究結果があるからです。
寝る前
タンパク質は、筋トレ直後だけでなく、寝る前にも摂取すると良いといわれています。
なぜか?
それは、寝る前にタンパク質を摂取した方が寝る前に摂取しないよりも筋肥大と筋力増強に効果的であったとする研究結果があるからです。
筋肉を大きくしたい人や筋力をつけたい人は、筋トレ直後だけでなく寝る前にもタンパク質を摂取すると良いと思います。
以上、摂取タイミングについて説明してきましたが、筋トレ直前や直後、寝る前に食事を摂ることは難しいと思います。
そこで、登場するのがプロテインです。
プロテインは簡単に摂取することができますので、筋トレ直前や直後、寝る前のタンパク質はプロテインで摂取すると良いと思います。
さらに、プロテインには糖質も入っているのでとても効率が良いです。
ちなみに、友人からオススメのプロテインは何ですか?っよく聞かれるので、説明したいと思います。
この上の表の中でまず絞るとしたら、ソイプロテイン、ホエイプロテイン、カゼインプロテインです。
ちなみに、ソイプロテインとホエイプロテインはタンパク質の吸収が速いとされるプロテインで、カゼインプロテインはタンパク質の吸収が遅いとされるプロテインです。
理由は、タンパク質の吸収が速いソイプロテインやホエイプロテインよりもタンパク質の吸収が遅いカゼインプロテインの方が、筋トレ直後の筋肉でタンパク質を作る働きが大きかったとする研究結果があるからです。
さらに、タンパク質の吸収が速いプロテインよりもタンパク質の吸収が遅いプロテインの方が筋肥大がより起こるとする研究結果もあるからです。
タンパク質の吸収が速いプロテインとタンパク質の吸収が遅いプロテインを両方摂取する方がよくいますが、明確な科学的根拠がないのが現状です。
ですから、私がおすすめするのはカゼインプロテインになります。
補足
タンパク質の摂取タイミングについての補足です。
筋トレ後に80gのホエイプロテインを摂取させる研究の紹介です。
ホエイプロテインの摂取タイミングを
①10gを1.5時間ごとに8回
②20gを4時間ごとに4回
③40gを6時間ごとに2回
の3条件に変化させて、どれが一番筋肉でタンパク質を作る働きが高まっているかを検証しました。
結果は、②の20gを4時間ごとに4回が一番筋肉でタンパク質を作る働きを高めました。
まとめると、
筋トレ直後に20g
↓
筋トレ4時間後に20g
↓
筋トレ8時間後に20g
↓
筋トレ12時間後に20g
という感じになります。
この研究結果を踏まえると、筋トレを終えるタイミングを寝る時間の12時間前にすることによって、筋トレ直後にタンパク質を摂取できて、かつ寝る直前にもタンパク質を摂取できて、とても効率よく筋肉でタンパク質を作る働きを高めることができるということです。
タンパク質の「量」についてのまとめ
・1日あたりのタンパク質量は体重1kg当たり1.4~1.7g摂取する!
・食事から1日に必要なタンパク質を摂っていればプロテインを飲む必要なし!
・タンパク質の摂り過ぎは腎臓に負担がかかる。
タンパク質の「質」についてのまとめ
・タンパク質は良質なタンパク質を摂取する!
タンパク質の「摂取タイミング」についてのまとめ
・タンパク質は筋トレ直後に20gのタンパク質を糖質と一緒に摂る!
・寝る前もタンパク質を摂るとより効果的に筋肥大と筋力増強を高める!
・筋トレ直前や直後、寝る前のタンパク質はプロテインで摂取すると良い!