早産と切迫早産
こんにちは!
今回は早産・切迫早産についてです。
目次
早産とは?
妊娠22週〜36週までの出産のことです。
妊娠37週〜41週までの出産のことを「正期産」といいます。
妊娠22週未満の出産は「流産」になります。
日本では20人に1人が早産です。
早産で生まれた子どもは、1年以内に死亡する危険性が高く、死亡した赤ちゃんの35%は早産が原因です。
早産で生まれた赤ちゃんは、将来発達障害などになる危険性が高いです。
妊娠34週以降の早産であっても、呼吸障害になり長年にわたって障害が残ることが知られています。
正期産と3週間だけしか違わないのに、障害が残ってしまうのです。
早産の原因とは?
- 痩せすぎ(妊娠前のBMIが18.5未満)
- たばこ
- 飲酒
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妊娠中の運動不足
BMIとはBody Mass Indexの略で、体格を数値化した指標です。
計算方法は「体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)」です。
BMIが22だと病気なる危険性が一番低いです。
モデル体型が好まれている日本ですが、痩せすぎは早産の危険性をあげます。
早産で生まれた子どもは先ほど説明したように障害を持つ危険性が高くなるので、妊娠前のBMIは22を目指しましょう!
妊娠中の運動不足も早産の危険性を高めます。
妊娠中はだらだら座っている時間を少なくして、転倒に気をつけてできるだけ歩きましょう!
また、妊娠高血圧症候群、前置胎盤(胎盤が子宮の出口をふさいでいる状態)、常位胎盤早期剥離(出産の前に胎盤が子宮の壁からはがれてしまうこと)、胎児機能不全(赤ちゃんの元気がなくなってくる状態)などでは子宮内では赤ちゃんが生きられない状態になり、人工的に早産とせざるを得ない場合もあります。
切迫早産とは?
早産になる一歩手前の状態のことです。
詳しくいうと、子宮の収縮(お腹のはりや痛み)が規則的で何回も起こり、子宮の出口(子宮口)が開き、赤ちゃんが今にも出てきそうな状態のことです。
切迫早産の前に破水が起きたり、両方が同時に起きたりすることもあります。
破水とは、子宮の中で羊水とともに赤ちゃんを包んでいる膜が破れて、羊水が子宮から流出している状態のことです。
羊水が流出し続けてしまうと、細菌に感染したり、陣痛が起きたりします。
また、羊水の量が減ることで赤ちゃんが圧迫されてしまうことが問題になります。
引用:http://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=5
切迫早産は早産になる危険性が高いです。
切迫早産の治療
子宮収縮を抑えて子宮口が開かないようにするために、「子宮収縮抑制薬」を使用することがあります。
また、細菌による感染で切迫早産になった場合は「抗菌薬」を使用することもあります。
子宮口があまり開いておらず、子宮収縮の程度が軽い場合には、外来通院による治療で大丈夫です。
ただ、子宮収縮が強く認められ、子宮口の開大が進んでいる場合は、入院して「子宮収縮抑制薬」による治療をします。
生まれた後の赤ちゃんの状態をよくするために、「ステロイド」という薬をお母さんの体に使うこともあります。